
気が付いたらミラノ五輪が終わっていたし、こっちは4年に1回しか更新しないブログになってしまった。ちゃんと元気にやっております!!
趣味の制作からはすっかり遠ざかってしまい、「趣味:資料作成」みたいな感じになっておりましたが、先日TLで見かけたこれがめちゃくちゃ可愛かったので自分でも作ることにしました。
Yousei印刷といえば以前これがこうなった時に「ないわ〜」と思って候補から外した印刷所だったんですが、6面印刷てすごいですね。どう考えてもエグい工数がかかっているのにさして高くもなかったので、現場のオペレーションどうなってんだ・・・?たぶん他社も追従できない(したくない)と思います。短期間の限定商品とはいえ、企業努力は本当にすごいと思う。
【2026.04.06】
追従してほしいそうです。そんなことある・・・????www
さてそんな感じで、気付いた時点で〆切まであと10日というタイミングだったので、とっととやるしかありません。イラストはこちらを流用しました。「マリオネットホテル」という舞台作品のファンアートです。
これをイラレ上でデザイン作成後、フォトショのテンプレートに流し込んでいきます。
1・デザイン作成
イラレのテンプレートが無いので、新規ドキュメントで必要サイズのアートボードを作成し、完成サイズでガイドを作成(⌘5)しておきます。
印刷所としては.ai/.psd/.pngで入稿できるらしいのですが、配布されているテンプレートはpsdだけでした。psdが開けない人は原稿サイズの確認すら出来ない気がするけどどうするんだろう・・・Affinityが無料化されたけど、開いたデータが正確に機能するかどうかは結局photoshopで確認するまで分かんないよね。

この時点で「やることが多いなぁ!!」と思っています
本体アートボード:67×67mm(完成サイズ:63×63mm)
各側面アートボード:23×66mm(完成サイズ:19×62mm)
完成するアクリルブロックは20mm厚ですが、テンプレート上は19mm幅でした。なんでかは知らん。側面に関しては、ある程度ズレても平気なデザインにしたほうが無難です。
また、A・B面と側面が地続きになっているデザインの場合は、テンプレートサイズの違いを念頭に置いて作業しましょう。

側面と合わせたい時は必ず中心から測ること
データ上は合っていても版ズレが起きてしまうことはあるので、片面のみに留めたほうがリスクは少ないです。
ちなみにそこのお前!6面印刷アクリルブロック1個分に含まれる版は18面だぜ!!

内側が真っ白でよければ裏面のデータは不要です
アクリル1面につき3層(表面・白版・裏面)×6面分のデータが必要です。A面をグロスでツヤツヤにしたい人は更に+1。
「アッこれめんどくさいやつだ!!!」とは思いましたがここは一瞬でも正気に戻ったら負けなのよ。後述のフォトショ上の加工以外は全てイラレで描写しています。流石にめんどくさすぎるので柄合わせは諦めました。
今回のデザインは公演パンフレットの人物紹介ページを盛大にパクっているので、特にラフなどは用意していません。強いて言えば、がっつりフィギュア風のパロディにするよりも標本箱のようなニュアンスを目指しました。作品自体が「奇妙奇天烈なホテルで巻き起こる《クローズド・サークル・ミステリー》」という内容なので、シックな感じにしました。
2・Photoshopで加工
デザインがあらかたできたタイミングで、キャラのイラストにレイヤースタイルを適用し、それっぽくなるように試行錯誤します。実際のパッケージを観察しつつ、片っ端から作例を探し出して参考にしました。ありがとう先人達〜!

フィギュアっぽく見せるためのライティングを考えるの図
影などの加工・・・の前に、キャラの絵をphotoshopに持っていきます。イラレあるあるなんですが、パターンを適用したオブジェクトをフォトショにコピペする場合、繋ぎ目が見えてしまいます。(adobeくんは10年以上前からずっとこんなかんじです)
www.dtp-transit.jp

柄の一部が欠けたり、隙間が見えたりします
シンプルなイラストなら分割・拡張で処理すればいいのですが、ちょっと面倒だったので「アセットを書き出し」でpng化したものを、配布されているテンプレートに配置しました。

複数の光源を感じるようにしたかったの図
「ふち」のレイヤーは、白いレイヤーをキャラのシルエットを一回り大きくしたオブジェクトで切り抜いて、ブリスターの凹みを再現しています。が、「ベベルとエンボス」→「ベベル:外側」で設定すればたぶん同じように出来る気がする。要らん手間かけてもうた。
そもそもが63mm角とかなり小さいので、印刷でどこまで再現できるかな〜と探りながらやりましょう。とりあえずキャラの周りに影が落ちてるだけでもそれっぽく見えそうです。
よく分かんない場合はこういう素材を買うほうが早いかも。
suzuri.jp
クッッソ当たり前のこといいますが、余裕がある人は原寸大でプリントアウトしてみてサイズ感の確認など行ったほうがよいです。
3・データ完成
出来上がったデザインがこちら!!

レイヤー構成表(入稿テンプレートより抜粋)
側面④左側がちょっと曲者でした。テンプレート上ではA面が左・B面が右という条件で揃えて表示しているため、ここだけ回転しています。作ってて3回ぐらい「左ってどっち???天地これで正しい???」て混乱した。右側にあるけど左側です(伝われ)
手っ取り早いのは側面ベタ1色で済ませることだけど、どうせなら色々凝りたいよね〜・・・誰だよカーテンの裏側描こうとか言い出したやつ・・・!ほどんど見えねえのによ!
1番上のレイヤーでは「グロス」と「リキッドグロス」というツヤツヤの加工が選べるのですが、印刷所のサイト内には明確な違いの説明がなく、ちょっと不親切です。問い合わせに手間取ったりする(した)ので、皆さんはサンプルを取り寄せるくらいの余裕をぜひ持ってもろて😇これをそのままHPに載っけてくれるだけでいいのにな。
4・刷り上がり
入稿して、2週間待って出来上がったのがこちら!

綺麗に刷ってもらいました!
肌の淡い色がちょっと飛んでるけど、概ね想定内に仕上がったかと思います。たぶん私がRGB入稿に慣れてないのもある。グロスは通常にしました。
裏面の文字は「黎ミン Pro M /4.5pt」ととっても小さく細いのですが、ギリ掠れずに読めています。すごい。キャラの周りはもっと幅広&がっつり暗くしてあげたほうが良いな・・・カーテンのフリンジのとこももうちょい角度調整したほうがよかった。
あとこれは反省ですが、絶対このデータ要らなかったです。

どの角度からも全然見えねえ〜〜〜!
ただでさえ暗い色なのに内側はさらに影で暗くなっちゃう(当たり前)し、なんなら薄紫一色にしたほうがキャラが綺麗に見えたかもしれねえ・・・😇こういう両面窓のデザインならちゃんと映えると思います。いやこれめちゃくちゃ可愛いな。
データ作りながら「どう考えても推し絵師のイラストでやりたいだろコレ」と思ったので、いつもお世話になっている一美先生に急遽イラストをカツアゲ提供していただきました!!イベント前の超忙しいタイミングで無理を言って本当にすみません・・・!!

こちらはしっかりパッケージ風にしました。
時間なさすぎたので、次があったら描き下ろしでやりたいですね(私信)
見比べようと思ってこっちはリキッドグロスにしました。ぷっくりしててかわいい〜!天面の窓部分のレースはあえて白版を抜いて透けるようにしています。上から覗き込むと飴ちゃんが見えます✌️

遊び甲斐がある商品ですな〜
私が入稿した直後に〆切を待たず一時販売休止になり、後日受注になるも十数分で完売だったようなので、作ってみたい人は気長にチェックしてみてください。キャパ自体に限界があるはずなので、ちょっとサーバー強化したくらいじゃ意味ないと思うけどどうすんだろね(一気に1万個作れるとかならともかく・・・)
海外の会社だとこういうのもありますね。
同じデータで作って比較してもいいかもな〜。
【2026.3.18】
早速Yousei印刷以外のとこから類似商品がリリースされていたのを確認しましたが、これを読んでいる皆様には「経営者の名前で前歴を調べてください」との助言だけここに残しておきます。まぁ企業向けOEMだし同人グッズ界隈にはあんまり意味ないかもですが。
最後に没案を供養しておきます。没理由は「普通にフィギュアを買え」です。

アリすぎて逆にナシになったアマテさん